病気で通学できない…でも3年間で卒業したい! そんな私を救ってくれた場所【鹿島学園卒業式】

生徒・先生の声

2014/03/22

2014年3月14日(金)渋谷区にある文化総合センター大和田さくらホールにて、鹿島学園高等学校の卒業式が行われました。

首都圏にあるキャンパスの卒業生が集合した式は、厳粛な雰囲気で行われ、生徒さんたちはみんな緊張している様子でした。

退場の時には、先生が泣きながら生徒1人ずつに「卒業おめでとう」と伝え、肩に手を添えて送り出す姿が印象的。

一方、会場前のエントランスでは、別れを惜しんで泣いている人や先生にお別れの挨拶をしている人とは別に、みんなで集まって写真を撮ったり、おしゃべりをして最後の時間を楽しむなど、式中の厳かな雰囲気とは真反対の明るく元気な生徒さんたちの姿を見ることもできました。

卒業式の後、4名の生徒さんに鹿島学園について話を聞いてみました。

学年を超えて仲良くできるところがいいところ

●お話を伺った人

左:M.Sさん
右:菅原 有希さん

── 鹿島学園に入学したきっかけを教えてください。

Mさん「前の学校で入院をすることになってしまい、休学しなければならなくなったんです。でもやっぱり3年間で高校を卒業したくて。色々探していたら、鹿島学園なら休学中も入学期間に含めて卒業できると聞いたので、鹿島学園に転校することにしました」

菅原さん「私も最初に入った高校で病気になってしまい、とにかく3年間で卒業したかったので、休学なしで卒業ができる鹿島学園を選びました」

── 鹿島学園での一番の思い出はなんですか?

Mさん「夏と秋に行った農業体験です。そこでは朝から夕方までにんじんを掘ったり、苗を植えたりしました。行くまでの道中、みんなでおしゃべりしたのが楽しかったです」

菅原さん「毎日キャンパスに通ってみんなで話したりするのが楽しかったです。クラスがないので、色んな学年の人達と話したりランチを食べたりできるのが魅力だと思います。スクーリングは主に教科書の内容の復習ですが、テストで役立ったので良かったです」

── 卒業後の進路は決まっていますか?

Mさん「私は国立大学に進学します。マーケティングと心理学について興味があるので、しっかり学びたいです」

菅原さん「料理が好きなので、栄養士の専門学校に4年間通います。しっかり勉強して、将来は管理栄養士になりたいんです」

── 最後に鹿島学園のいいところや好きなところを教えてください。

Mさん「先輩・後輩の壁を感じずに付き合えるところです! 同級生に話しづらいことも後輩には話せたりとか、そういうのはありますね」

菅原さん「私も学年を超えて仲良くできるところがいいところだと思います。授業も科目ごとに分かれてるのでみんな一緒なんですよ」

── Mさんは特別表彰で理事長賞を受賞したそうですが、受賞した感想を教えてください!

Mさん「理事長賞をもらえたことはとても嬉しいです。でも受賞の連絡を受けたのは表彰される1週間前くらいだったので、いきなりで驚きました。最初は何人かいるって聞いていたんですが、昨日先生に「1人しかいないから」って言われてドキドキでした(笑)」

先生たちがみんな親身になって相談に乗ってくれる

●お話を伺った人

左:遠藤 大樹さん
右:橋爪 拓哉さん

── 鹿島学園に入学したきっかけを教えてください。

橋爪さん「前の学校で色々あり自主退学したのですが、編入だと2年生からやり直しというところが多かった中、鹿島学園は2年次の単位も引き継げたので、鹿島学園に転校することにしました。たまたま行った通信制高校の説明会で見つけたので、まさに運命の出会いだと思います(笑)」

遠藤さん「高校2年生の時に体調を崩してしまい、出席日数が足りなくなってしまいました。3年で卒業できる通信制高校を探していたところ、学年主任の先生に紹介されたのが鹿島学園でした」

── 鹿島学園での一番の思い出はなんですか?

橋爪さん「群馬の尾瀬に行ったスクーリングです。友達の普段知らなかった姿が知れたり、みんなとの絆が深まったいい経験でした。自然学習がメインで、尾瀬の山々を歩いたり、食事も自分たちで作ったり、普段経験できないことをできたのが思い出深かったです」

遠藤さん「通信制高校って登校する人が少ないのですが、尾瀬にキャンプに行ったとき、普段の倍以上の生徒が集まったのでみんなでワイワイして楽しかったです」

── 卒業後の進路を教えてください。

橋爪さん「鉄道関係の専門学校に進学します。元々乗り物が好きでなのですが、特に鉄道に興味があったので、進学を決めました。電車に関する知識を身につけて、将来は新幹線の運転手になりたいと思っています」

遠藤さん「大学の経済学部に進学します。経済は元々好きだったので、将来も経済がやりたいなとぼんやり考えています」

── 鹿島学園の好きなところはどこですか?

橋爪さん「先生たちが優しくて、親身な人ばかりなところです。通信制高校の説明会の時に、鹿島学園の先生に経緯を話したら校長に掛け合ってくださり、特別に2年次で転校できたので、本当に感謝しています」

遠藤さん「先生たちがみんな親身になって相談に乗ってくれるところです。通信制高校なので登校する生徒は少ないですが、その時その時で悩みがあったらみんなで話を聞いてくれます。そこは全日制と違って『いいところだなぁ』って思いますね」

教室と職員室に壁がないので、教員と生徒の距離がとても近い

最後に、卒業生を見送った新宿キャンパスの草飼先生からお話しを聞きました。

── 生徒が卒業を迎えるまでに「一番苦労したこと」を教えてください。

 草飼先生「鹿島学園の生徒は“自分でできる子”と“そうでない子”と両極端ですが、そうでない子たちに対してどこまで手をかけなければいけないのか見えない部分があり、最初は模索しました。ダメな部分を本当に叱ったりとか『ここまで教えなければいけないのか』って思う時もありましたね」

── では逆に嬉しかったことは?

草飼先生「教員をして嬉しかったのは、卒業していった子たちが、無事に目標の進学先に進めたことですね。あとは自分を表に出すことをうまくできない子が学校に来る日数が増えてくるにつれて、自分から挨拶してくれるようになったり、話しかけてくれるようになったことですね。
鹿島学園は教室と職員室が壁でしきられていないので、教員と生徒の距離がとても近いんです。生徒の学年はバラバラですが、団結力がありました」

おわりに

鹿島学園の生徒さんはとにかくみんな元気! そして明るく、笑顔が素敵な生徒さんばかりで、突然のインタビューも快く引き受けて、答えてくださいました。写真を撮影していると、「僕たちも撮ってください!」と積極的に声をかけてくれる生徒さんがいて、「鹿島学園って楽しそうな学校だな」という印象を受けました。

先生と生徒さんが本当に仲良さそうだったので、これは先生が愛情を持って生徒さんに接している証拠ではないでしょうか。先生や生徒さんの温かさは文章ではお伝えできないと思うので、気になる方は、是非鹿島学園のオープンキャンパスに行って、体感してきてください。

取材協力

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この記事を書いたのは

通信制高校ナビ編集部