【マンガ紹介】通信制高校ってどんなところ? 『中卒労働者(ワーカー)から始める高校生活』

本などから学ぶ

2016/07/20

通信制高校に興味があるけれど、どんなところなのかよくわからない……。そんなあなたにオススメなのが、マンガ『中卒労働者(ワーカー)から始める高校生活』(佐々木ミノル/日本文芸社)だ。

▼『中卒労働者(ワーカー)から始める高校生活』(佐々木ミノル/日本文芸社)既刊6巻(未完)
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妹が同級生!?

主人公は、中学卒業とともに働きだした真実(まこと)。ふたり暮らしの妹・真彩(まあや)との生活のため、工場に勤務している。

真実は自分を「中卒だ」と笑った同僚を見返すために、真彩とともに通信制高校に入学。そこで同級生となったのは、謎多きお嬢様に、子連れ通学するシングルマザー、76歳の男性など、年齢もバックグラウンドもさまざまな人たちだ。

多様な“人種”、多様な人生…だから面白い!

中には、主人公を「クズ」呼ばわりする人や、同級生を“パシリ”に使う人も。入学初日から衝突が起こり、主人公を取り巻く人間関係はなかなかうまくいかない。

しかし、強がったり怒鳴り合ったり、不器用ながらコミュニケーションを取っていく中で、たまに相手の本音が見える場面も。実自身も自分の気持ちを見つめ、少しずつ変わっていく。多様な“人種”と人生が交わる場で起こる、真実の成長に注目だ。

通信制高校出身の作者が描くリアル

実は、この作品の作者は元・通信制高校生。作者自身の体験をベースに通信制高校での生活が丁寧に描かれているので、進学を検討している人には参考になるはず。

例えば、授業を受けに登校する「スクーリング」の日には、出席した証として「出校カード」に自分の名前を書いて提出する。カードをこっそりめくって、気になる人が来ているか調べるシーンは思わず甘酸っぱい気持ちにさせられる。また、夜に地区ごとの生徒が集まって勉強する「支部会」など、勉強するためのサポートについても知ることができる。

気になる通信制高校での生活。まずはマンガを読んで“妄想入学”してみる?

(岩崎由美/マンガナイト+ノオト)

※本記事はWebメディア「クリスクぷらす」(2016年7月20日)に掲載されたものです。

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