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高校を辞めたい...親はどう対応する?
高校中退の現実と将来

高校を辞めたい...親はどう対応する?高校中退の現実と将来 1

期待に胸を膨らませて入学したはずの高校。しかし、子どもが「高校を辞めたい」と言ってきたら、保護者の方はとてつもない不安や心配に襲われるでしょう。
誰にも相談できずに悩んでしまうかもしれません。

では、実際に高校を辞めたい、中退したいと子どもに言われたとき、保護者はどのような対応をすればいいのでしょうか。
ここでは、高校を中退する以外に方法はないのか、中退後にどんな進路選択ができるのかなどを紹介していきます。

子どもや家庭によって辞めたい理由や状況はさまざまかと思いますが、まずは取れる選択肢や情報を整理しましょう。

この記事の目次 

高校中退者の人数はどれくらい?

高校中退者数は2020年度には3万4965人でした。中退率にすると1.1%となっています。1%というと少ないように感じますが、高校生の100人に1人は中退している状況と考えると、けして少ない数ではありません。

参考)文部科学省による調査・統計データ「R2児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」

高校を辞める理由で多いのは?

2020年度における高校中退の理由で最も多いのは、「進路変更」で43.1%でした。なお2018年度・2019年度は約35%だったため、この理由で高校中退をしている人が大きく増加していることがわかります。
具体的には、別の高校・専修学校などへの入学、就職、高卒認定試験を受験して進学を目指す人などがいるようです。

また、中退理由として次に多いのは「学校生活・学業不適応」で、30.5%でした。高校生活や授業に興味が湧かない、友達との関係がうまくいかない、思っていた学校の雰囲気と違った、など、学校生活における不満や、期待していたよりもつまらなかったという理由で、中退を選ぶ人も多そうです。

▼高校中退者の事由割合
進路変更 43.10%
学校生活・学業不適応 30.50%
学業不振 5.80%
病気・けが・死亡 4.70%
家庭の事情 4.00%
問題行動等 2.80%
経済的理由 1.50%
その他 7.50%

参考)令和2年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果

高校を辞めたい...親はどう対応する?高校中退の現実と将来 2

子どもが「高校を辞めたい」と言ったときに親が取れる対応方法

高校を辞めたい理由に耳を傾ける

高校を中退してしまえば最終学歴は「中卒」となります。
大学受験や就職などの将来を考えると、せめて高校くらいは卒業しておいて欲しいと考える保護者の方は多いでしょう。

しかし、「子どもはそういったことを考えず、学校が嫌だから後先を考えずに勢いで辞めたいと言っているのでは」と考え、頭ごなしに否定することはおすすめできません。
子ども側にも、中退という結論に至るまでの理由が必ずあるはずだからです。

否定することで、子どもが心を閉ざし、非行や不登校といった状態が悪化する可能性もあるでしょう。
高校生にもなれば、子どもについて親が見えている部分はほんの一部です。保護者の方も、自分が高校生だったときに、クラスでの問題、友達関係のトラブル、いじめ、勉強、部活などでのネガティブな出来事をすべて親に話していたでしょうか?

見えない部分が多いからこそ、「高校を辞めたい」と子どもが言ってきたときに、なぜ高校を辞めたいのか、どんな問題を抱えているのか、しっかりと耳を傾け寄り添うことが大切です。

状況によって学校の先生に相談する

子どもが抱えている問題が学校に関係することだった場合は、一度学校と相談してみることで状況改善が望めるかもしれません。
担任の先生に話しにくい場合などは、養護教諭や学年主任の先生など、別の先生でもかまいません。

ただ、いじめなどの場合は、学校に話すことで状況が悪化する可能性もあるため、外部の相談機関に相談しても良いでしょう。

親子でしっかりと話し合う

子どもの話を聞き、状況改善が見込めない場合は高校中退という選択が現実的になってきます。

保護者も不安は大きいと思いますが、高校を辞めたあとに子ども自身がどういう進路を希望しているのか、そのために取れる選択肢は何があるのか、他の選択肢はないのかなど、子どもとしっかりと話し合うようにしましょう。

その中で子ども自身も気持ちを整理できますし、親が一方的にプレッシャーを与えてしまうことを回避できます。

高校中退後の選択肢を知る

実際に、高校を中退したあとでも取れる選択肢はたくさんあります。
選択肢があるだけでも精神的な負担は軽くなると思いますので、いくつか選択肢を紹介します。

海外留学

海外の高校に留学することで、語学を学びながら高校卒業資格取得を目指すことができます。
日本の大学入学を希望する場合は、日本の高卒認定を取ったり通信制高校を卒業するか、帰国子女枠などでの入学を目指すことになります。

高卒認定

高卒認定試験を受けて合格することで、「高校卒業と同等の学力がある」と認められるため、大学進学や専門学校への進学が可能となります。
合格するためには、独学で勉強することも可能ですが、専門の予備校なども用意されています

別の高校への編入(転入)

全日制や定時制の高校に編入するためには、年に2回ある編入試験に合格しなければなりません。なお、通信制高校であれば、もう少し柔軟に編入時期が設定されているため、時期を選ばずに編入学が可能となります。

なお、一度高校を中退してから別の学校に移る「編入」よりも、辞めずに学校を移る「転入」のほうが単位を引き継げる可能性が高くなっています。

高卒資格を得たいなら通信制高校がおすすめ

現在、高校生の15人に1人が通信制高校へ在籍しています。
その理由として、毎日の登校が必須ではないことや、自分のペースで勉強することが可能であることなどの他に、他の学校からの転入・編入が比較的簡単にできる点が挙げられます。

高卒資格は欲しいけれど、毎日学校に通うのはつらい。高校には通いたいけれど、今の学校では難しいという場合、通信制高校を考えてみても良いのではないでしょうか。

動画で詳しく知りたい人は、こちらからご覧いただけます。

この記事を書いたのは

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通信制高校ナビ編集部

「一人ひとりに最適な学校探し」をテーマに、さまざまな進路選択を考える生徒さん、親御さんに向けて、よりたくさんの選択肢を提供できるよう、通信制高校、サポート校に関連する情報を発信しています。