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高卒資格を取得する条件とは? 高卒認定の違いも解説!

高卒資格を取得するには

高卒資格の正式名称は「高等学校卒業資格」と呼ばれ、学校教育法第1条で定められた、全日制高校・定時制高校・通信制高校のいずれかを卒業することで取得できます。

ここからは、高卒資格とよく間違われがちな「高卒認定」の違いについてや、それぞれの取得の仕組みをわかりやすく解説します。

動画で詳しく知りたい人は、こちらからご覧いただけます。

高卒資格と高卒認定って違うものなの?

高卒資格と混同されがちな資格に、高等学校卒業程度認定試験(高卒認定)という制度が存在します。

高卒資格は、高校を卒業した人に与えられる資格です。一方、高卒認定は文部科学省が認定している国家資格で、「高校卒業と同程度の学力があることを認定する資格」となります。年に2回ある認定試験に合格することで、資格を得ることが可能です。

ただし、高卒資格と高卒認定は違う点も多いため、違いについてしっかりと確認していきましょう。

高卒資格と高卒認定の違いとは?

高卒資格と高卒認定の違いとは?

高卒資格と高卒認定の大きな違いは、最終学歴と取得期間です。

大きな違い:取得期間

高卒資格が取得まで最低3年かかるのに比べ、高卒認定は短期間で取得できます。自分で勉強することができる人であれば、高校に通うよりも学費を安く抑えることも可能です。

大きな違い:最終学歴

高卒認定はあくまで「高校卒業と同程度の学力があることを認定する資格」のため、大学や専門学校の受験資格は取得できますが、最終学歴はあくまで『中卒』
そのため履歴書への記載は以下のようになります。

〇〇年:△△中学校 卒業
〇〇年:高等学校卒業程度認定試験 合格

反面、高卒資格は高等学校を卒業した人に与えられる資格なので、最終学歴は『高卒』と記載できます。

なお、就職時に応募資格が「高校卒業以上」と記載されている場合でも、高卒認定を持っていれば高卒者と同様に応募することができます。しかし、採用担当者の認識不足などから実際には高卒者と扱いに差をつけられてしまう場合もあるようです。

こういった点が気にならず、あくまで大学進学や専門学校・資格取得のための通過点として高卒認定を考えるのであれば、高卒認定を選択しても良いでしょう。

高卒資格と高卒認定どちらを取得すべきか

もし、高卒資格と高卒認定のどちらを取得するか迷った時は、あなた自身がなんのために資格を取りたいかを考えてみましょう。

例えば、高校卒業は通過点であり、その先に専門学校や大学などを見据えている場合は、高卒資格より早く取得できる高卒認定を取り、目標実現への時間を確保してもいいでしょう。 (※実際に大学や専門学校へ進学できるのは18歳以上からとなります)

金銭的問題や自分の夢のために、普通の高校に通うのは難しいという方の場合は、通信制高校で働きながらや自分のペースで高校卒業を目指すことができます。この場合は、高校途中からの転校でも、同級生と同じタイミングで卒業できる可能性もあります。

高卒資格と高卒認定、どちらにもメリットとデメリットがあります。そのためどちらが良い、悪いではなく、あなた自身が「なんのために取得したいのかを考える」ことで、自分に最適な方を選ぶことが大切です。

高卒資格を取得するための3つの条件

高卒資格取得には、以下の3つの条件を満たす必要があります。

高卒資格を取得するための3つの条件

  • 全日制の課程の場合は「3年」、定時制の課程および通信制の課程の場合は「各学校が定める3年以上の期間」在学していること
  • 「高等学校学習指導要領」で定められた必履修科目を履修し、かつ、各学校が定める教科・科目の「履修」または「単位の修得」をしていること
  • 各学校が定める74単位以上の必要な単位数を修得していること

つまり高卒資格を取得するには、最低3年間在学し、各学校で決められた卒業条件をみたしつつ、進級するか決められた単位を取ることが必要です。

高等学校の課程の違いとは

高校には全日制・定時制・通信制の3つの課程があり、卒業資格が取れるそれぞれ高校の大きな違いは 、 授業を受ける形態です。全日制は昼間通学し、定時制は夜間に通学、通信制はインターネットや郵送、ラジオなどを活用して学習を進めます。

また全日制が1学年ごとに進級していく「学年制」を採用しているのに対して、多くの定時制高校や通信制高校は「単位制」を採用している点も違います。

学年制は3年間で卒業できるカリキュラムが組まれているため、1年で取得しなければならない単位や科目が決められており、 出席日数が足りずに単位が取得できない場合は、いわゆる「留年」になってしまう可能性も…。

しかし単位制は留年という制度はないため、学年に囚われず自分のペースで学習を進めていくことができます。

柔軟な選択肢から、高卒資格取得を目指そう

通信制高校は登校のペースが、全日制と同じように週5日通う学校や、週1日だけ通いあとは自宅学習、さらに少ない日数だと1年のうち3泊4日集中して通う方法など、自分の現状に合わせた登校ペースを模索できます。

そのため、働きながら高校卒業資格を目指したい、高校を中退したけど再出発したい、高校在学中だけど自由な時間を持ち夢を追いかけたい、など、在籍している生徒たちの目的や理由は様々です。

また、すぐに就職したいと考えている人もいるかもしれませんが、大学進学して最終学歴が「大卒」になることで就職活動がしやすかったり、選べる仕事が増えたりするほか、生涯年収にも違いが出てくるという現実もあります。
高校卒業でも、高卒認定でも大学や専門学校への進路がひらけるため、いま一度、これらの選択肢を考えみてはいかかでしょうか。

このように、高卒資格や高卒認定は、あなたの人生において将来あなたがなりたいものになるためのひとつのツールです。高校生活に不安を感じたり、ブランクがあったりしても、通信制高校や高卒認定という新しい選択肢であなたが実現したい夢へ向かう一歩を踏み出してください。

この記事を書いたのは

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通信制高校ナビ編集部

「一人ひとりに最適な学校探し」をテーマに、さまざまな進路選択を考える生徒さん、親御さんに向けて、よりたくさんの選択肢を提供できるよう、通信制高校、サポート校に関連する情報を発信しています。