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通信制高校へ進学したら人生終わりなの? イメージと現実のギャップ

通信制高校へ進学したら人生終わりなの? イメージと現実のギャップ

自分や自分の子どもが通信制高校へ入学・転入することを、「人生終わり」と感じますか?
― 通信制高校に入ると伝えたら、友達や親、先生などから「通信制高校に行くなんて甘え」「やめておきなさい」などと言われ止められた。
― 誰かに責められたわけではないけれど、世間の目が気になる…。
このような人がいるかもしれません。

また、通信制高校は全日制や定時制よりも比較的入学しやすい環境であることから、就職や進学が難しいのではないかと将来を不安に感じ、「人生終わり」と感じる人もいるかもしれません。

ここでは、通信制高校に入学した場合、本当に人生終わりなのか、事実やデータをもとに考えてみたいと思います。

この記事の目次 
動画で詳しく知りたい人は、こちらからご覧いただけます。
(動画は2022年発表データを元に作成しています)
【データを元に検証】通信制高校に行ったら人生終わりって本当?

近年の通信制高校状況

2025年に公開された文部科学省「学校基本調査」によると、通信制高校の生徒数は約30万人に達し、過去最多となっています。それに伴い、通信制高校の数も増加傾向にあります。

通信制高校の生徒数

最新公表データにおける全日制高校、定時制高校、通信制高校の生徒数は以下の通りです。

課程 人数 割合
全体の人数 3,178,849人
全日制課程 2,792,141人 87%
定時制課程 73,331人 2.3%
通信制課程 305,221人 9.6%

なお、私立の通信制高校の生徒数の方が大きく増加している一方で、公立の通信制高校の生徒数は徐々に減少しています。

通信性高等学校の生徒数

参考(PDF):文部科学省「学校基本調査」

現在の日本では、約317万人が高校へ進学していますが、その中で通信制高校に通う生徒の数は約30万人です。40人学級の中学校なら1クラスに4人は通信制高校へ進学していることがわかります。

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通信制高校の学校数

2025年度における全日制高校、定時制高校、通信制高校の学校数は以下の通りです。

課程 学校数 割合
全体の数 4,761校
全日制課程(併置含む) 4,590校 96%
定時制課程 171校 3.5%
通信制課程 332校 6.9%

学校数でも全日制高校が9割以上となっています。
しかし、学校数の推移を見てみると、全日制・定時制課程は全体として減少傾向であるものの、通信制課程では増加傾向となっています。

高校課程別学校数の推移

参考(PDF):文部科学省「学校基本調査」

通信制高校を卒業後の進路状況

通信制高校を卒業後の進路については、以下の通りです。

通信制課程の卒業後の状況(2024年度間)
大学等進学 24.3%
専修学校(専門課程)進学 22.9%
就職 14.1%
その他 34.3%

参考(PDF):文部科学省「令和6年度間 高等学校(課程別)の卒業後の状況」

通信制卒業者に関しては、大学・専修学校(専門学校)へ進学する人が約半数を占め、就職を選ぶ人は約2割に満たないという結果になっています。なお、全日制卒業者が就職する割合は13.7%でした。

また、進学・就職をしない人が約3割存在します。
通信制高校を選択する人の中には、芸能活動やアスリート・アーティスト活動といった進学・就職に結びつかない活動をする人も少なくないため、そういった人がこの3割に含まれると考えられます。なお、通信制高校でなんとか卒業はしたものの、その後のことを十分に考えられず進路が決められなかったという人も当然ここに含まれます。

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通信制高校が増えている理由は?

以前は、通信制高校では進学や就職に不利ではないか、不登校で行ける高校がないから通信制高校を選ぶしかない…、といったネガティブな理由から通信制高校を選択する人もいましたが、現在では全日制・定時制と比較して、自ら通信制高校を選択する人も増えています。
それは一体なぜなのでしょうか?

便利なオンライン授業で学べる

通信制高校のなかでも、特に私立の通信制高校ではオンラインでの授業が充実しています。
いまやインターネットが使える家庭が増えており、ネット環境さえ整っていれば自宅で勉強したりレポートを作成したりすることが可能です。

体調が悪い、昼間は行きたい場所がある、やりたいことがある、といった場合にも通学せずに自分の都合に合わせてオンライン学習ができることで、時間や場所の制限がなくなります。

豊富な専門コースがある

通信制高校では、一般的な高校では学べないような専門コースを用意している学校がたくさんあります。例えば、美容師やトリマー、調理師などの資格を取ったり、演技やダンスを学んだりできるコースなどが挙げられます。

また、都会は高校の選択肢が多くありますが、地方在住の人の場合は全日制・定時制では選択肢が限られてしまいます。そういった人にとって、通信制高校は自分の学びたいことで高校を選ぶことができる魅力があるといえるでしょう。

進学に強い通信制高校もある

国公立などの難関大学を目指すためのコースを用意している通信制高校もあります。
通信制高校では柔軟に時間を使うことができるため、得意科目ではなく苦手分野だけを重点的に勉強することも可能です。
そのため、大学進学を目標に通信制高校に入学する生徒も近年は増加しています。

全日制にはない自由度の高さ

通信制高校は、登校頻度を変えることができたり登校時間を遅めにできたりする学校が多いため、不登校や体調に不安を抱えている人でも安心して通うことができます。
校則も厳しくない学校が多いので、空いた時間にアルバイトをするなど自由に自分のペースでスクールライフを楽しめます。

充実のサポート体制

通信制高校では、色々な活動がしたい、という意欲ある生徒を応援する仕組みがある一方で、事情があり全日制・定時制を退学したり発達障害を持っていたりする生徒への対応も充実しています。

生徒が無事卒業できるよう、先生が心理系の資格を取得していたり、カウンセラーを常駐させていたりして、悩みをすぐにキャッチできるようなサポート体制を整えている学校が多くなっています。
担任以外の先生も生徒と話す機会が多いため、全日制高校から転入した生徒は、「先生たちがよく話かけてくれる」といった印象を持つようです。

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通信制高校に対する根深いネガティブなイメージ

通信制高校には良い点もたくさんありますが、まだネガティブなイメージを持つ人がいるのも事実です。それは一体なぜなのでしょうか?

全日制高校と比較してしまいがち

小学校・中学校と同じような仕組みであり、大多数の人が通う全日制高校と通信制高校を比較してしまう人は多いかもしれません。

みんなで一緒に授業を受けて、同じ勉強をするということができないことで「自分はできない人間だ」と感じてしまうことがあるかもしれません。しかし、人は誰でも苦手なことが一つはあるものです。みんなに合わせることができないからといって、それを負い目に感じることはありません。
むしろ、みんなと同じようにできないからこそ、できることもたくさんあるはずです。

「普通じゃない」と思いがち

通信制高校に行くことを普通じゃないと感じることで、普通ではなくなる=人生終わりと感じる人もいるでしょう。
たしかに、大勢の人が選ぶような選択肢ではないかもしれませんが、通信制高校へ進学しても大学進学や就職といった道を進むことが可能です。

とはいえ、多様性が認められている現代の社会では「普通であることが幸せ」と言い切れないこともあります。どうしてもマイナスに考えてしまう場合は、「その時に取れる最善の選択肢が通信制高校だった」と考えると良いかもしれません。

卒業後の進学・就職に不利と思われがち

通信制高校の卒業資格は、全日制や定時制の卒業資格と全く差はありません。履歴書にも「通信制課程」と明記する必要はないため、通信制高校だからといって不利になることはありません。

卒業後の進学・就職に不利と思われがち

通信制高校で大事にすべきこと

全日制や定時制とは違い自由になることが多い分、自主自立に気をつける必要がある通信制高校。具体的にはどんな点を大事にしたら良いのでしょうか。

自己管理を怠らない

中学校や全日制高校では、学校側や先生が全ての単位を管理し、日々の時間割も作成してくれます。一方、通信制高校では登校回数が少ない分、自分で勉強を進め、レポートの提出やテスト勉強をしなければなりません。

締め切りに間に合うように自分でペース配分をしたり、学習時間を確保したりしなければならないため、自分のやりたいこととやるべきことを調整するスキルが求められます。 しかし、こういった自己管理能力は大学に行ってからも就職してからも役に立つはず。通信制高校で自分を管理することは、人生を生きる上でも良い経験となるでしょう。

目標を見つける

高校卒業後の目標があることで、日々のモチベーションアップに繋がります。
通信制高校では自由に使える時間が多いため、自分の目標に向かって努力する時間にできる一方、何もせずにただただ日々を過ごすこともできます。

いま何も目標がない、やりたいことが見つからない、という人は高校3年間を使って目標を定めることを目標にしても良いでしょう。そのためにさまざまなことを試したり体験してみたりすることで、自分が将来何をしたいのか、どんな仕事がしたいのかが見えてくるかもしれません。

高校卒業をあきらめない

就職の条件として「高校卒業」を求める企業はまだまだ多く、中卒は不利な状況です。
専門技能がなく社会経験がない未経験者という点では同じなのに、中卒と高卒ではなにが違うの?と思うかもしれませんが、仕事を覚えるにあたって、ある程度の学力が必要だと考える企業が多いことが理由と言われています。

また、大学や専門学校に行きたいという気持ちが今はなかったとしても、今後行きたいと考えるようになるかもしれません。しかし、中卒では大学も専門学校も受験することすらできないのが現実です。

就職をするにしても、進学を検討するにしても、高校卒業資格を取得しておけば将来の可能性を広げることに繋がります。

まとめ

人の経歴というのは、どんどん多様化しています。
転職や妊娠・出産後に仕事復帰をする人も当たり前にいますし、仕事を辞めて起業したり海外を旅したり留学したりする人もいます。世の中にはさまざまな選択肢があり、その時その時で必要な選択をしていくものです。

中学生・高校生まではほとんどの人が同じルートを歩むため、全日制ではなく通信制といったメジャーとは言えない選択をすることは「普通ではない」「人生終わり」などと感じてしまうかもしれませんが、長い人生で考えればたった3年間程度の違いです。

だからこそ、そのあと続く長い人生のために、通信制高校に通うということもひとつの選択ではないでしょうか。その選択こそが、大切な個性であるとも言えるでしょう。

それでも不安だという人は、通信制高校のことを実際に調べてみたり、学校にいる生徒や先生を自分の目で見てみたりすることで不安や迷いも薄らいでいくかもしれません。
ぜひ資料請求をして、気になる学校には実際に足を運んでみてくださいね。

通信制高校へのよくある疑問

通信制高校に行って後悔する人はいる?

通信制高校に進学して、後悔する人がまったくいないわけではありません。ただしその多くは、「通信制高校だから」ではなく、学校選びや過ごし方が合っていなかったケースです。

通信制高校は自由度が高い分、自己管理が必要になります。 事前に学習スタイルやサポート体制を確認せずに入学すると、「思っていたのと違う」と感じることがあります。一方で、自分のペースで学べたことで心身が安定し、 進学や就職に前向きになれたという声も多くあります。

通信制高校=就職できないは本当?

これは誤解です。文部科学省の調査でも、通信制高校卒業後に就職を選ぶ人は約2割います。企業が重視するのは「通信制かどうか」ではなく、高校卒業資格があることや、本人の姿勢・経験です。通信制高校でのアルバイトや資格取得が評価されるケースもあります。

通信制高校出身だと履歴書で不利?

通信制高校の卒業資格は、全日制・定時制と法的に同じです。

履歴書にも「通信制課程」と記載する必要はありません。大学や専門学校の受験においても、通信制高校だから不利になることはなく、一般入試・推薦入試ともに受験可能です。

この記事を書いたのは

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通信制高校ナビ編集部

「一人ひとりに最適な学校探し」をテーマに、さまざまな進路選択を考える生徒さん、親御さんに向けて、よりたくさんの選択肢を提供できるよう、通信制高校、サポート校に関連する情報を発信しています。

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