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中学生の不登校の原因と親ができる対応とは?高校進学への影響についても解説

中学生の不登校の原因と親ができる対応とは?高校進学への影響についても解説

小学生に比べて、中学生では不登校になる生徒が急激に増加します。
その理由や原因は、思春期、勉強の難易度が上がる、学校生活や将来への不安など人によってさまざまです。

子どもが中学生で不登校となっている保護者の方も、今後どうなってしまうのかと不安に感じる方が多いのではないでしょうか。

ここでは、そのような不安を少しでも解消していただくため、日本における不登校の現状から、不登校になる原因、進学に関する情報などを紹介していきます。

この記事の目次 

不登校とはどのような状態のこと?不登校の定義

学校への登校回数が減ったからといって、すぐに「不登校」と定義されるわけではありません。文部科学省では、不登校の定義を以下のように定めています。

何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いた者
(参考:文部科学省「不登校の現状に関する認識」

つまり、経済的な理由やケガや病気で休んでも、不登校ではないというわけです。
また、毎日休んではいなくとも、年間で30日以上休むと、不登校ということになります。

中学生の不登校の現状

インターネットやニュースでも、不登校者数が増えたという話題が取り上げられがちですが、実際はどの程度の中学生が不登校になっているのでしょうか。

不登校の中学生の人数・割合

文部科学省による2020年度の調査では、中学生の不登校者数は132,777人でした。
これは中学生全体の約4%にあたります。クラスメイトのうち1~2人が不登校ということになると考えると、けして少ない割合とは言えません。

また、少子化の現在であっても、中学生の不登校数は2013年からずっと増加の一途を辿っています。

不登校がきっかけによるひきこもり

不登校が長期化すると、ひきこもりになってしまうのでは?と心配になる保護者の方もいるでしょう。2018年度の内閣府によるひきこもりの実態調査では、ひきこもりの原因を「小学校・中学校・高校」の不登校だとした割合は、5.8%でした。

それよりも多かった理由では、「退職したこと(24.6%)」「人間関係がうまくいかなかったこと(14.5%)」でした。

では一体、中学生で不登校になった子は、どういった将来を歩むのでしょうか?

不登校の中学生の進学・就職状況

文部科学省は2006年に、中学生時期に不登校だった人を対象に20歳時点での生活状況を調査しています。

この調査によると、就職して働いている人がもっとも高く34.5%、就職・進学ともにしている人も19.6%に昇りました。
ただし、雇用状況はパート・アルバイトが最も多く、正社員の割合は少ない状況となっています。

【進学・就職の状況】
就職 34.5%
進学 27.8%
就職・進学 19.6%
非就職・非進学 18.1%
【就職状況】
正社員 9.3%
パート・アルバイト 32.2%
会社経営・家事手伝いなど 3.4%
【進学状況】
大学・短大・高等専門学校 22.8%
高等学校 9.0%
専門学校 14.9%

(参考:「不登校に関する実態調査」 ~平成18年度不登校生徒に関する追跡調査報告書~

中学生が登校を拒否する原因と理由

中学生の不登校生が多くなってしまう原因は一体なんなのでしょうか。
気まぐれなのか、勉強が嫌でサボりたいだけなのでは?と考えてしまう保護者の方もいるかもしれませんが、中学生という思春期の時期や、学校のシステムなど登校を拒否する理由はさまざまです。

中学生の不登校原因で多いものを挙げていきますので、当てはまるものがないか、チェックしてみてください。

原因・理由①身体の不調

お腹が痛い、朝起きられなくて辛いといった体調の問題を抱えている場合があります。
中学生くらいの時期に発症することが多い、起立性調節障害は、朝起きようと思っても体がコントロールできず、寝ても寝ても眠い、めまいなどの症状があり起き上がれないといった症状があります。

また、腹痛・頭痛などの場合は、学校でのストレスを無自覚に感じて体調に影響が出ている場合もあります。

原因・理由②勉強が分からない

中学校の学習ペースは小学校よりも早く、また難易度も上がるためについていくことが難しいことがあります。
クラスの人数も増えるため、質問がしにくくなり、ただ授業を聞いているだけでは理解できないということもあるでしょう。

また、発達障害やHSCなどの特性により、授業に集中できない、文章を理解することが苦手といったこともあるので、単純に「勉強ができない」と考えてしまわないことが大切です。

こういったことから、授業や学校自体が嫌になってしまう子どももいます。

原因・理由③先生・学校のこと

先生との関係がうまくいかない、学校の校則に納得できないといった理由から、学校を嫌いになってしまうことも。
特に中学1年生は、校則という規則に慣れていないことや、進学のために内申点などを意識することなど、環境の変化についていけずにストレスを抱えてしまう子は多くいます。
これを中1ギャップと言う場合もあります。

原因・理由④友達のこと

いじめのターゲットになる、といったこと以外にも友人関係のトラブルで不登校になる子どもは少なくありません。
仲の良い友達だったとしても、些細な喧嘩でぎくしゃくしてしまったり、クラス内にあるカーストや、グループといった関係性に違和感を覚えることもあるでしょう。

原因・理由⑤生活リズムの乱れ

ゲームをやりすぎてしまう、部活動や宿題が多すぎて睡眠時間をうまく作れないといったことから生活リズムが狂ってしまい、朝起きられなくなり登校ができなくなるケースもあります。

原因・理由⑥きっかけが分からない

  • 原因が特に何かあったわけではないけれど、学校の雰囲気が嫌だった
  • 体調が悪かったので休んでいたら、そのうち気まずくて行けなくなってしまった

このように、本人もきっかけや原因が特に思い当たらないけれども、学校に行けなくなってしまったという場合もあります。

こうした場合、保護者の方が聞き出そうとすると逆効果になってしまう場合もあるので注意が必要です。

原因・理由⑦インターネット、ゲーム、動画視聴、SNS(LINEやツイッターなど)などの影響

インターネットやゲーム、動画など、今は娯楽がたくさんある時代なので、そういったエンターテイメントの世界にのめり込んでしまい、学校へ行く必要性を感じられなくなってしまうこともあります。関連して、生活リズムが狂ってしまうことも少なくありません。

また、SNSを介して、学校の友達との間でトラブルになったり、疑心暗鬼から不安になり登校できなくなる場合もあるでしょう。

インターネット、ゲーム、動画視聴、SNS(LINEやツイッターなど)などの影響

学校を休んでいる間に不安に思うこと

不登校生は、学校に行かなければいけないと思いながらも、体が言う事を聞かない、行こうと思っても足が動かない、起き上がれないということがあります。

保護者から見れば、ただ甘えているように見えることもあるかもしれませんが、当人の中では色々な不安や焦りの気持ちが必ずあります。
同級生は自分をどう思っているんだろう、将来はどうなってしまうんだろう、学校に行けない自分はダメなんじゃないか……。

このような不安があると、余計に学校へは行きにくくなってしまいますよね。
保護者としては不安があると思いますが、子どものことを責めずに対応していくことが大切です。

不登校の中学生の親ができる対応と注意すべきこと

子どもの不登校で、保護者の方が混乱してしまったり焦ってしまい、子どもを厳しく叱る、ゲームやスマホなどを取り上げてしまう、などという場合があるかもしれません。
しかし、こうした対応から子どもは「親は自分の味方ではない」と感じてしまうことも。

親子関係に一度大きく亀裂が入ってしまうと、コミュニケーションすら難しくなる可能性もあるため、子どもに寄り添う姿勢が大切です。

対応①学校を休ませる

勉強や学校生活に疲れてしまっているときに、無理やり学校へ登校させても問題は解決しない上に、ストレスから体調を崩す場合もあります。
また学校へ行かない理由などを問い詰められると、それ自体がストレスになる可能性もあります。まずは体と心をゆっくりと休め、不登校が悪いことと感じさせないような接し方をすると良いでしょう。

対応②相談しやすい環境づくり

大人から見れば子ども同士の些細なケンカなどは、大した問題ではないと感じるかもしれません。しかし子ども本人は真剣に悩んでいます。
そこで、軽く受け止めたり適当な対応をしてしまうと、子どもの信用を失い、何も話してくれなくなってしまう場合も。

また、学校に行かないことを責めたり、他の子と比較するといった行為は子どもの心を閉ざしてしまいます。相談しやすい家庭環境が、問題解決に繋がるでしょう。

対応③がんばりを認める言葉かけ

部活での結果や、テストでの成績などが自分が思うようにいかずに不登校となる子どももいます。そんな時は、結果ではなく頑張っていること自体を褒めてあげることで、やる気が戻ってくる場合もあるでしょう。

「一生懸命やっていたよね」「大変そうだったけど頑張ったね」など労りの言葉をかけられることで、自分のがんばりに気づき自分を認められるきっかけになることもあるため、できていることに注目して声かけをするとよいかもしれません。

対応④スクールカウンセラーや担任の先生に相談

保護者だけでは何も心あたりがない場合は、教室やクラスでの雰囲気はどうだったのか、なにかトラブルはなかったかなどを学校に相談してみるのもひとつの手段です。担任の先生をはじめ、スクールカウンセラーに相談してみることで、解決の糸口がつかめることもあるでしょう。

不登校の状態によっては、保健室登校の手配をしてもらうことも可能です。

対応⑤不登校支援をしている団体に相談

家庭内で不登校への悩みを抱えてしまい、悪循環となるパターンがあります。例えば、親は子どもへの不安が重なりつい厳しく接してしまう、子どもは親の監視が嫌だ、空気が気まずいと部屋へ籠もってしまうなどが考えられます。

そんな時は、家庭内だけで解決しようとせず、不登校支援を行っている団体や親の会、専門家などを頼ることを検討しましょう。

対応⑥学校以外での学習方法の検討

不登校になって困ることのひとつが、勉強の遅れです。勉強がわからなくなることで、授業にもついていけないのではないかという不安を感じ、登校ハードルが上がってしまうことも。
また、全日制の高校への進学を考えている場合も、ある程度の学力は必要です。

勉強に力を入れているフリースクールや、不登校にも対応している家庭教師・塾などの利用を検討してみましょう。

学校以外での学習方法の検討

不登校の中学生でも高校に進学できるの?

高校へ進学するには、通信制高校を除く多くの学校において、高校入試に合格する必要があります。合格に影響するのは、受験時の成績と、中学校生活での内申点です。なお、一般的に、内申点が良ければ合格のための成績ボーダーは低く、内申点が悪ければ成績ボーダーは高くなります。

この内申点というものは、出席日数や定期試験の点数によってつけられます。不登校であると内申点が低くなってしまう可能性が高いため、一般的な受験では合格することが難しくなるのです。

しかし、中学生のときに不登校でも高校に進学できないわけではありません。

不登校から高校受験に向けての注意点

高校受験のポイントは3つあります。それは学力・欠席理由・面接です。それぞれ説明していきます。

注意点①学力

内申点が悪い場合、高校受験に合格するためには試験の成績をしっかり取っていく必要があります。また、高校への合格はすなわち高校生活のスタート。高校での勉強についていくためにも、学力を上げておくことが大切です。

学校へ行っていなくても、インターネットを使って学習したり、家庭教師や塾(今はオンラインもある)などを活用して学力を高めましょう。

注意点②欠席理由

欠席日数が多い場合、公立高校ではその理由を求められることや、入試に不利になってしまう場合があります。
しかし、理由説明書類を提出することで不問とされる学校や、不登校経験がある生徒を対象に選抜枠を用意している学校・都道府県がありますので、こういった学校を検討してもよいでしょう。

注意点③面接

高校受験では面接が用意されている場合もあります。不登校であること、欠席日数が多いことを不安に思うかもしれませんが、面接では、正直に話して前向きな姿勢を示すことが大切です。

なお、通信制高校の入試では、個別書類と面接で行われる場合が多いです。
こういった学校では面接は大切になってくるため、この高校で何がしたいのか、どんな学校生活を送りたいのか、将来やりたいことや学びたいことなどを話せるように準備しておきましょう。

中学校3年間不登校でも受け入れしている高校

中学3年間不登校でも、入学可能な高校はあります。
それぞれ簡単に紹介していきます。

私立高校

全日制高校に行きたいという場合は、私立高校への進学が有力でしょう。

私立高校には、内申点よりも当日の試験結果を重視している学校があるため、内申点が低かったり、出席日数が少なくても合格できる可能性が高いからです。
また、受験科目も国語と英語の2教科だけなど、少ない学校もあります。試験勉強の科目を絞って行えるので、不登校からでも比較的負担が少なく高校受験に臨めます。

通信制高校

近年、不登校経験を持つ子どもに人気なのが通信制高校です。
通信制高校は入試の際の選考基準として、学力試験に大きな比重を置いていないため、比較的入学しやすいというメリットがあります。また、入学後も全日制よりも少ない頻度での登校が可能なため、自分のペースで勉強することも可能です。

出席日数のことを気にせずに過ごせるので、心に余裕ができ、色々なことにチャレンジできるようになる生徒も少なくありません。
もちろん、自由になる時間を使って、大学進学を目指すことも可能ですし、学校の進学コースを利用することもできます。

定時制高校

定時制高校は、夜間に通うものというイメージがあるかもしれませんが、現在は夜間部・昼間部、自由な授業を選択するパターンなど、学校によりさまざまです。
また部活動を行っている学校も少なくありません。

学校には通いたいけれど、時間を縛られるのが嫌だ、勉強に不安があるといった場合は、定時制高校を検討しても良いでしょう。

まとめ

不登校には決まった原因があるわけではありません。それ以上に、不登校をしている本人でさえも明確な答えを持っていないことも少なくないのです。

そんなとき保護者の方が進学や将来のことを不安に感じ、不登校を解決しようとしても、「行きたくても行けない」状態の子どもにとっては負担になる可能性が高いでしょう。

高校へ進学したことで環境が変わり、人格的にも大きく変わっていくことも少なくありません。だからこそ、今は心の疲労を癒やすことに注力し、不登校からの高校進学でも色々な選択肢があることを提示してみてはいかがでしょうか。