【素朴なギモン】通信制高校の卒業率は低いって本当?

コラム

2018/04/03

通信制というと、誰でも入れるというイメージがありますが、実際は自分でレポートを作成したり、決められた日に登校したりと、自己管理が必要になってきます。
勉強する環境を自分で作り、それを数年間継続することは意外と大変なもの。

そこで気になってくるのは、「通信制高校で自分はちゃんと卒業できるのか?」ということではないでしょうか?
今回は、実際の通信制高校の卒業率を調査してみました。

コツコツ単位を取ればいつかは卒業できる?

そもそも高校には、在籍期間の上限が設定されている場合があるということをご存知でしょうか? 全日制高校では在籍期間は6年間まで(定時制は8年間)と決められている場合が多く、その期限を越して在籍することはできません。

しかし、通信制では単位制というしくみを採用していることもあり、在籍期間の上限が用意されている学校は少ないようです。
つまり、毎年数単位でも単位を取得し続ければ、数年…いや十数年かかるかもしれないけれど、通信制高校を卒業することはできるということです。

働きながら、子育て・介護をしながら、病気を持ちながら。理由はさまざまですが、10年かけて通信制高校を卒業した、という人も少なくありませんので、諦めずに単位を取り続ける気持ちがあれば、通信制高校を卒業できるといえるでしょう。

でもやっぱり最短で通信制高校を卒業したい!

とはいえ、もし15歳で通信制高校に入学、10年後に卒業となれば、そのときには25歳になっています。同級生と同じ時期に卒業したい、大学や専門学校に進学したいと考えれば、なるべく早く通信制高校を卒業できた方がいいですよね。

では、一般的に公立よりも私立の通信制高校の方が、サポートが手厚く卒業しやすいと言われていますが、実際はどうなのでしょうか?

平成28年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」結果 という国の統計結果から調べてみました!

公立と私立の通信制高校卒業率

全日制 通信制
退学者数 中途退学率 卒業率 退学者数 中途退学率 卒業率
公立 17,000 0.8% 99.200% 4,159 6.7% 93.300%
私立 12,123 1.2% 98.800% 5,447 4.8% 95.200%

しかし実際は、私立の通信制高校では95%の学生が在学期間3年程度で卒業しており、公立では卒業率は93%ですが、3年以上在籍している生徒が多いのではないかと推察されます。

その3つの理由はこちらです。

  • 通信制高校は在学期間の上限がない(場合が多い)
  • 公立通信制高校の学費は安い(年間数万円)
  • 就学支援金(国からの補助金)も、通信制高校在学期間4年間までしかもらえない

つまり、公立の通信制高校であれば、就学支援金がもらえなくなっても年間1万円程度の学費を払えば、6年以上在籍し続けられるし、学年もないので留年のストレスもありません。

一方、私立の通信制高校では、登校がないネットだけのコースでも年間十数万円程度の費用と、取得した単位分の学費がかかります。他の条件は公立と同じですが、年間にかかる費用が10倍近く違うため、私立の通信制高校であれば、何年も在籍して卒業を目指す人はあまり多くはないのではないでしょうか。

 

何年かかっても学費を安く抑えたい、という人には公立。なるべく早く短期間で卒業したい、自主自律は難しそうなのでサポートが欲しい、という人は私立の通信制高校を利用するなど、『自分の卒業率』を上げるためには、自分の望みや使える時間・金銭面をしっかり検討することが大切ですね。

 

この記事を書いたのは

通信制高校ナビ「リアル通信制」編集部